「世界の誰かの24時間」は、生活時間の国際統計をもとに、世界のどこかに暮らす誰かの「今日」を体験する短いゲームです。ボタンを押すと、国・年齢・性別・仕事(学生、農業、工場・建設、オフィス・お店、家のこと中心、引退後)が統計の比率で決まります。そのあと、0時から24時までの1日が、睡眠・食事・仕事・学校・家事・人づきあい・テレビ・運動・余暇などに色分けされた時計の上で進んでいきます。
1日の途中で3回、その人らしい小さな選択があります。「今日は学校? 家の手伝い?」「お昼ごはんを家族とゆっくり食べる?」「夕方、近所の人に声をかけられたら寄り道する?」など、どちらが正しいということのない選択です。選ぶと、その日の時間の配分が少しだけ変わります。選択肢には、その国の平均の時間(たとえば食事に1日何分使っているか)が添えてあります。
24時になると、「南アフリカの14歳。今日、人づきあい・行事に1時間30分を使った」のような1行の結果と、あなた(日本の15〜64歳の平均)との時間の比較グラフが表示されます。出会った国はスタンプとして記録され、32か国・7地域(アフリカ、アジア、ヨーロッパ、中南米、北米、オセアニア、中東)を集められます。毎日0時(日本時間)に変わる「今日の誰か」は、全員が同じ人物の1日を体験するデイリーモードです。
国ごとの生活時間は、OECD(経済協力開発機構)の Time Use Database にある15〜64歳の1日あたりの平均時間(有償労働、学習、家事、買い物、家族の世話、睡眠、飲食、身の回りのこと、運動、人づきあい、テレビ・ラジオ、その他の余暇など)を使っています。収録されているのはOECD加盟国と中国・インド・南アフリカの33か国で、データがない国は扱っていません。日本との比較には、同じデータベースの日本の値(総務省「社会生活基本調査」をもとにしたもの)を使っています。
ガチャの国は、人口(世界銀行)の平方根に比例した重みで選んでいます。人口の比率そのままだと中国とインドだけで約7割になり、ほかの国にほとんど出会えないためです。年齢は国ごとの年齢構成、性別は半々、仕事は国ごとの労働参加率(男女別)と、農業・工業・サービス業の就業者の割合(ILOのモデル推計)から決めています。
国の平均値は「働いていない人も含めた平均」なので、一人の1日はそのままでは作れません。そこで、働く人は仕事の時間を国平均の約1.8倍(7〜10時間の範囲)、10〜17歳の学生は学校と宿題で約7時間半、家のこと中心の人は家事を国平均の約2.2倍、といった仮定を置いて組み立てています。表示される人物と時間は統計から組み立てた推定の架空の人物です。水くみは、基本的な飲み水サービス(1往復30分以内で使える安全な水源)を使えない人の割合(WHO/UNICEF JMP)から抽選し、時間はUNICEFが公表したサハラ以南アフリカ農村の1往復平均33分などをもとにした推定です。
生活時間の調査は、国ごとに調査した年(2000年代〜2010年代が中心)や方法、活動の分け方が異なり、厳密な比較には向きません。また、同じ国の中でも、都市と農村、収入、家族の状況によって1日の過ごし方は大きく違います。このゲームは、統計の平均値をもとに「こういう1日もありうる」と想像するための娯楽で、特定の国や人々を代表したり、評価したりするものではありません。地域の分け方はゲーム上の便宜的なものです。集計のために送信するのは、出会った人の「地域」と重複防止用のランダムな匿名IDだけです。